印鑑の材料・材質について及び印鑑の上のしるし(あたり)について

印鑑の材料・材質

  • アカネ
    アカネ タイ国周辺に多い柘に似た木です。少し前まではシャム柘(シマ柘)と言われていましたが、正式には柘ではないので柘と区別するために、最近では「アカネ」と言う事になりました。見た目では柘との違いはあまりわかりませんが、比べてみると年輪の間隔が柘より狭く、持つと少し軽いような感じがします。柘よりやわらかいので欠けやすいです。
  • 柘(つげ)
    柘(つげ) 木材の中では一番繊維が細かく、印鑑や彫刻の材料として古くから使われています。
    鹿児島産の薩摩柘、伊豆七島の御蔵島産などがあります。シャム柘(シマ柘)と区別するために本柘(ほんつげ)と言われていましたが、最近ではシャム柘は「アカネ」と言う事になりましたので、柘(つげ)と言えば本柘のことになります。当店では薩摩柘で販売しています。
  • 黒水牛(くろすいぎゅう)
    黒水牛 タイ、インド、ミャンマーなどに生息する水牛の角を加工したものです。硬度も粘りもあり、丈夫で長期の使用に耐えられます。当店では水牛の角の中心部分を加工した芯持ちを使用しております。
  • 牛角(うしのつの)(旧名:オランダ水牛)
    オランダ水牛 アフリカ、オーストラリアなどに生息する水牛の角を加工したものです。硬度も粘りもあり、丈夫で長期の使用に耐えられます。白水牛ともいわれますが、それとは違います。生息している白水牛は印材にはなっていません。オランダ水牛にはグレーのものや飴色のものがあります。当店では角の中心部分を加工した芯持ちを使用しております。
    天然の材料のため色やシマ模様はすべて違います。茶色いシマ模様のない白(しろ)(はく)と呼ばれる印材もあります。(写真は色上)
    牛角ランク:色並→色上→色特上→白→純白→特上純白
  • 象牙(ぞうげ)
    象牙 高貴な気品と耐久性にすぐれ、長年使用しても狂いがなく印鑑の材料としては最高です。重量感、光沢があり、朱肉との馴染みもよく、鮮明な捺印ができます。当店では、通産省認定の本象牙を使用しております。象牙にはランクがあり、目が細かいほど高級のものとされています。(写真は並)
    象牙ランク→並→中→上(S・H)→上上(S・H)

あたり(指あて)について

  • あたりつき
    あたり書体が印相体以外で、かつ印材がアカネ、柘、黒水牛のとき使用
    印材には、印鑑の上がどこかすぐにわかるように「あたり」がついているものがあります。あたり、指あて、さぐり、前じるしなどと呼んでいます。指でさわってわかるように溝がついています。
    基本的には、書体が印相体以外(篆書・古印体・隷書・行書・楷書)で、印材がアカネ、柘、黒水牛のときはあたりがついた物を使います。あたりなしをご希望の場合はご連絡くださればあたりなしにします。
  • あたりなし
    あたりシール書体が印相体のとき、または印材が牛角か象牙のとき使用
    書体が印相体のとき、または印材が牛角か象牙のときは「あたりなし」を使います。溝がないからどこが上かわからないので、上側に小さいシールを貼ります。このシールが不要の場合はご連絡ください。書体が印相体でもあたりつきをご希望の場合は、印材がアカネか柘か黒水牛のときはあたりつきにできます。

印材の寸法について

印材の寸法には、誤差があります。
15ミリの印材でも、15.2ミリから15.8ミリぐらいまでは誤差がございます。
長さも、だいたい61ミリなのですが、中には0.5ミリ~1ミリ短いものがございます。
天然の材料のため、膨張や収縮で製造時とは寸法が変わっていると考えられます。
失敗して削ったものを使うことは決してございませんので、1ミリまでの誤差はご了承ください。